THE LAST ROCKSTARS「Psycho Love」のこと
昨夜はMステを久しぶりに見た。THE LAST ROCKSTARSとサザンオールスターズが観たかったので。もう少し早い時間帯から観ていればサンボマスターとAwichも見れたのだけど、残念ながら終わっていた。でも女王蜂も観れて得した。相変わらず番組自体は余計な企画コーナーが多すぎてきつかったけど、準備があるから仕方ないのかなあと思ったり、余計な政治力学が働いているのかなあと思ったり。
THE LAST ROCKSTARSはデビュー曲と新曲「Psycho Love」の2曲だった。多少テレビ用に短くなっていたけど、去年の紅白ほど短くもされていなくて満足できるものだった。YOSHIKIが同じ時間帯にディナーショーに出演しているのでバタバタしているのを眺めるのはよかった。
サザンは「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート〜」と新曲「歌えニッポンの空」「盆ギリ恋歌」の3曲、しかもおそらくフル尺という破格の待遇だった。コーナー企画で若い人たちが「栞のテーマ」を熱く語っていて本当に知らない世界がそこに広がっていた。俺はネットの音楽オタク以外の人たちが好きな音楽を知らなすぎる。桑田さんの体調は落ち着いているみたいで、年齢を考えると十分元気そうで安心した。「歌えニッポンの空」の歌詞は何度読んでもよくわからないが、「盆ギリ恋歌」で下着姿のダンサーを従えていたのは相変わらずで、怒られないか心配になりつつ、でもうれしかった。
THE LAST ROCKSTARSの新曲「Psycho Love」が突如リリースされたことについて少しだけ。
作曲はHYDE、作詞はHYDEとYOSHIKI。一昨日の夜中の突然のリリースで度肝を抜かれたけど、昨日の記者会見の映像を見る限り、11月のツアー告知に合わせたリリースなのだろう。会見のおかげでこの曲がTHE LAST ROCKSTARSが最初に制作した楽曲だということがわかった。HYDEがデモを聴かせたことでYOSHIKIが反応し、バンドが本格始動したとのこと。
去年のティザー公開時では最近のHYDEのEDM的なアプローチが目立つ曲だと思っていたが、よくよく考えればHYDEはデュラン・デュランやデッド・オア・アライブをルーツに挙げているのでシンセポップやユーロビートには親しみがあるし、考えてみればラルクにおいても「SEVENTH HEAVEN」のような曲を作っていた。その方向性は中島美嘉に提供した「KISS OF DEATH」でも遺憾なく発揮されていたのでその延長上のものだろう。
その土台にYOSHIKIとの共作の歌詞、並びにXでもお馴染みの囁くようなポエトリーリーディングみたいな声、そしてSUGIZOの伸びやかなギターとMIYAVIのアグレッシブな音が同居していて、まあ楽しい。僕はこの曲をデビューシングルにしても良かったとは思うけど、世間的にYOSHIKIっぽい曲で地ならしした上でHYDEのソングライティングをフルに浴びせられるのも悪くない。というか超最高。
また「Psycho Love」は「最高のラブ」というダジャレの要素も少しあると記者会見で語られていたけど、遊び心もさることながら大きなプロジェクトとして真面目に向き合い成功させることに対してYOSHIKIもHYDEも共に大真面目で、それが
デビューシングル「THE LAST ROCKSTARS」の
I'll make you fly
Ready to fly high?
という歌詞に、そして「Psycho Love」の
It's time to fly, time to fly high
というわかり易すぎる歌詞に現れている。彼らは大真面目にロックの、ラルクに配慮しているので使わないようにしているとは思うのだけど、ビジュアル系と呼ばれたあの時代のアベンジャーズを目指しているのだ。僕はHYDEが、そしてYOSHIKIがこのような野心を、遊び心を失っていないことがたまらなくうれしい。iTunes Storeではちゃんと1位を獲ってた。本当に偉い。
最近は寝る前に「Psycho Love」を聴いたら2時くらいまで寝られなくという悩みを抱いてます。今日は雨だったので朝はTHE LAST ROCKSTARSのライブを見返したりしてました。くそカッコいいのね。今の20代の元ロック少年たちの心にはエルレやアジカンがいるのだろうけど、僕の心にはいつだってラルクやLUNA SEA、あとB'zがいて、それが動くことは生涯ないのだろう。推しが現役で嬉しい今日このごろです。